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私の発達障害の性質により夫が苦労していること

この記事は20代の女性に、夫との関係性などについて書いていただきました。

………….

 私(23歳女性)は結婚してからアスペルガー症候群と注意欠如多動性障害(ADHD)と診断されました。病院へ行く前に大人の発達障害について色々調べて夫に相談すると、「思い当たることが多くある」と言われてハっとしました。夫はもう気づいていたようです。その上で一緒にいると決めてくれていた。感謝の言葉しかありませんでした。

 今回は私の発達障害の性質やそれに伴いパートナーが苦労していることをまとめてみました。

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性質①話を聞き取ることが出来ない。

 私は20歳で高専を卒業してから、23の今まで仕事が1年と続いたことがありません。聴覚過敏により音を聞き分ける力が弱いので他の人と比べて理解が遅れてしまいます。それゆえ仕事に就くや否や、ミスを連発して怒られ、そして怒られるのが嫌で仕事を何度も休み、結局、事実上解雇(辞めてほしいと言われる)というパターンが多かったです。発達障害が発覚するまでずっとこのようなサイクルで苦しんできました。

 また、会話を聞き取れたとしても、それ以外の問題も現れます。23歳でネイリストの仕事をした時にこんなことがありました。ネイリストは接客がとても重要なのですが、私はお客様の話が言い終わらないうちに言葉を遮って自分の話をしてしまう癖があるようでした。

(お客)『昨日誕生日で映画に行ったんだけど、あの・・』

(私)『映画いいですね!私は◯◯の俳優さんが好きでずっと見に行ってるんですよ〜何見たんですか?』

(お客)『それを言おうとしてたんですよ(苦笑)』

 これが毎日です。

 家で喋っている時、夫に指摘されて気がつきました。頭では遮らないようにしてるつもりなのに口が勝手に遮ってるんです。気がつけば自分のことばかり話をしていました。人の話で興味の無いことは特に、耳に栓をしたようになって、顔をみてても必死で聞こうとしても何しても音が入ってこなくなるのです。なので仕事の説明を聞く時はとても苦労しました。何度も聞き直すので全く話が進みません。

 電話の応対もそうでした。電話の音と周りの話声と全く区別が出来なくて、予約を取るだけで5分もかかることもありました。音が途切れて聞こえるので、何度も何度も聞き返さなければならなくて、そのストレスは計り知れませんでした。そのため何度も途中で電話を切ろうとする衝動が襲ってきました。

 これはもう覚えるのが遅いとか、苦手とかの範疇じゃない。自分のどっかがおかしいと確信しました。聞こうとしてて聞けないなんて普通の人じゃ考えられないかもしれないのですが、本当に起きていることなのです。当然理解される訳もなく、この人は聞く気がない。やる気が無いと思われてしまいます。

性質②意思疎通が困難

 私は人の考えていることが分かりません。これは発達障害の中でも自閉症スペクトラム障害(アスペルガーや自閉症)の人に多いです。子どもの頃から意思疎通が一方通行だったので、『こんな時は相手はこんなことを考えている。』『こう言われたらこうする』みたいなハウツー本を呼んで本で得た知識から人の行動パターンを理解していました。

 なので「常識人できっちりしていて、ある程度型にはまった人」の対応しかできません。それ以外の人が現れると、私は「なんでもっとこう動けないんだ!人としてありえない!」などと罵倒することもしばしばありました。夫に対してもよく怒ってしまいました。本に書いてあることは正論には違いないと信じていたので、私が謝ることはもちろんしません。夫は『嵐が来たな。と思って過ぎ去るのを待っている。過ぎたらいつものお前にもどるから。』と気長に待ってくれていたようです。

 今は好みやたくさんの考え方を持っている人がいて、正解とか間違いという概念はあまり無いんだなと分かったので、怒ることは少なくなりました。ただやっぱり理解は難しいので苦労することは多いですが、じっくり理解するしか無いなと思っています。

性質③片付けができない

 「片付けが出来ない。」これは発達障害のADHDの性質ですが自分にとって最大のストレスです。上記で話したように、常識的には女性は掃除が出来て片付けができる存在。私にも出来ると信じていました。

 しかし、空になったペットボトルが机の上にどんどん増えたり、洗いものが散乱していたり、畳んだ服がいつまでも床に置きっぱなし。メモはそこらへんに置いてあるし、使ったものは出しっ放し。ふとした時にこの光景が目に入り、自分に対して怒りが込み上げてきました。分かっているのに出来ない。他のことに気を取られると、今している事はもうどうでもよくなって違う事をし始める。全部中途半端にやるので何一つ終わらないし、片付くはずもありません。

 今は洗いものは夫にしてもらってます。洗濯物もしまう場所まで運んでくれています。夫には苦労をかけてしまっています。

まとめ

 発達障害を持っていると出来ない事が多いので、どうしても夫の苦労する場面が多くなってしまうなぁと申し訳なく感じます。しかし、それも発達障害も個性。夫は『障害を持っていて完璧じゃないあなたが好き。出来ない事=ダメじゃないよ。それをなんとかしようと頑張ってるから、俺は支えるし応援する。』と言ってくれました。

 苦手な事は任せて、得意な事はどんどん引き受ける関係性を気づいて助け合う事が長く一緒にいられる秘訣なのかなと思います。

[参考記事]
「アスペルガー症候群が原因で離婚。きっかけは妊娠と出産」

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