私は発達障害

父親のADHDが原因で家庭崩壊しかけたことについて

この記事は30代の男性に書いていただきました。親のADHDが原因で家庭崩壊するなんてこともあるかもしれません。

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父のADHDで困った事

 私の父親はADHDです。小さい頃はやけに変わっている父親だなと感じていましたが、大人になって心理学を学んでいったら、父親がADHDの症状にピッタリ合っている事に気が付きました。

 父親のADHDの性質により、私の家は何度か家庭崩壊しかけました。今回は父親の行動によって被害を受けた経験をご紹介します。

とにかく怒りやすい

 私の父親はすぐに怒ります。ADHDの衝動性のせいもあると思います。家族もなるべく父親を怒らせないように言葉を選んで接するようにしていました。それが物凄くストレスでした。

 父親は小さなことでも怒ります。廊下に置いてある洗濯カゴに足をぶつけただけで「ココに洗濯カゴ置いたの誰だ!?」という感じですぐに怒りだします。普通これだけの事で怒らないですよね?洗濯カゴではケガなんてしませんから。しかし、父親はそれでも怒ります。怒るたびに母親がキッチンから父親の所に向かって慰める光景は日常茶飯事でした。明らかに父親が言っている事がおかしいのですが、注意をするとキレてくるので、家族は言い返せない事が多かったです。

 父親と共に生活をしていると、父親を落ち着かせる事に時間を費やされる事が多かったです。なので、父親が家にいない時は、かなりリラックスできました。

父親は人の話を聞かない

 父親は人の話を全然聞かないです。父親いわく「自分は合っている。周りは間違っている」という考えなのでとても厄介です。明らかに父親が間違えているので、こちらが父親を注意しても「うるせえ!」「知らねえよ!」とう感じでまともに人の話を聞こうとしないです。人からの指摘を受け入れないせいで、父親は同じ失敗を何度もします。これもADHDの衝動性と言えるでしょう。

 ADHDには不注意性という性質がありますが、父は不注意で聞いていないのではなく、怒っていることで話を聞かないので、この場合、不注意性とは少し違い気がします。この後、説明しますが、物を片づけられないという意味での不注意性はあります。

物事にハマりやすい

 父親は趣味がパチンコです。パチンコの腕は下手なのにパチンコは好きなので一時期は借金もしていました。周りからは「パチンコはもう引退しなさい」と言われているのに、こっそりパチンコに行ったりしています。

 ADHDの人は自分の興味があることをひたすら話すなどのハマる傾向があり、なかなか止められない性質があります。父の場合、そのハマったものがパチンコというのが、たちが悪いです。パチンコ依存症の人の中にはかなりの確率でADHDの人がいるのではないかと思っています。もちろん、パチンコ自体に中毒性を引き起こす仕組みがあるので、ADHDが全ての原因ではありません。

 ハマる物がゴルフとかだったら、まだ健康的で良いのですが、パチンコだと何も良い事が無いです。パチンコはお客が勝てないように仕組化されているので、お金が減る一方です。

片付けが下手なので母親と喧嘩をする

 父親はかなりだらしないです。これはADHDの不注意性のせいでしょう。ゴハンを食べ終わった後も食器は茶の間に置きっぱなしですし、父親が入った後のお風呂は桶が散らばっています。

 父親と母親は二階の同じ部屋で寝ているのですが、父親は趣味の雑誌などを捨てるのが嫌らしいので、二階の部屋には雑誌がタワーのように積まれています。

 そのような、だらしない姿に母親は怒ってよくケンカをしています。ケンカをするたびに私と兄はケンカをとめに行くのが嫌でした。あまりにも、ケンカがヒドイ時は私も兄も呆れて「こんな家にいたら潰される。家を出ていこう」と言って家出をしたこともありました。家庭崩壊の寸前まで行きました。

どのような治療を行っているか

 このように父親のADHDの行動のせいで、家庭崩壊にたくさんなりかけています。

 あまりにも家族が迷惑を被っているので、母親に連れられて父親はメンタルクリニックに行く事になりました。

 医師いわく、ADHDの治療には「自分がどのような事をして周りに迷惑をかけるかを理解させる事」が大事です。私の父親は「しっかりと人の話を聞くようにする」「すぐに怒らないようにする」という事を意識して生活を行う事になりました。

治療の結果

 治療の結果1年でADHDの症状はかなり治ってきました。これまで父親は、自分の欠点と真っ向から立ち向かってこなかったのですが、メンタルクリニックに行って医師に病気の事を説明されてからは「こんなに家族に迷惑をかけていたのか」と理解して、段々と周りの意見も聞くようになりました。

家族は医師に何と言われたか

 医師には「家族には父親の病気を理解して接するように」と言われました。ADHDによって苦しんでいるのは家族だけではなくて、本人も苦しんでいる事を理解して、家族でADHDを治していく事に協力するようにと言われました。

[参考記事]
「彼のADHDの性質が原因で、別れることになりました」

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