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会社で発達障害を原因とするイジメに合いフリーランスという働き方へ

この記事は30代の女性に書いていただきました。

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 私はアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害の一種)とADHD(注意欠陥多動性障害)を合併して持っている30代女性です。発達障害の自覚はありましたが、離婚をきっかけに精神科に行き、これらの障害だと正式に診断を受けました。

 知的障害がないため、普段は発達障害の症状は顕著に出ませんが、強いストレスがかかると、それが引き金になって、空気の読めなさと自閉傾向が目立ち始めます。ストレスがかかると、言葉を耳で聞いても、脳で処理できなくて理解ができなくなるのです。

 ですので企業で生計を立てることはなかなか難しいのです。ですが、生計を立てるため、今は在宅・フリーランスのお仕事を中心に、ライター業をして生活費を稼いでいます。発達障害でひきこもり体質でも、在宅・フリーランスでなら働けるよ、というお話をこれから書いていきます。

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職場イジメの対象になりやすい

 数年前より格段に発達障害への認知度が上がったとはいえ、実社会で受け入れてもらえるとは限りません。会社勤めをしていたときは、よく同僚に多動を指摘されたり、机の上がすぐに散らかって片づけられないことから、「だらしない」と言われ、毎日とてもストレスを感じていました。

 私の経験では、ストレスが重なると、発達障害の症状が重くなります。普段はスムーズに話せている言葉が、どもって話せなくなったり、普段は足先だけの多動も、椅子がきしむ程の貧乏ゆすりになり、周囲の人に迷惑をかけてしまいます。

 そういったことが繰り返されると、発達障害者は職場で疎まれ、公然のイジメの対象として認識されていきます。イジメが常態化すると、発達障害の症状がますます顕著に出てしまい悪循環に陥ります。その結果、私は職場にいられず退職する流れになりました。

障害者雇用で就職?

 発達障害がわかってから、区役所に相談したところ、障害者手帳の取得を薦められ、障害者雇用枠での再就職の説明を受けました。大企業は身体障害者や知的障害者、発達障害者を一定の割合で雇用しなければならないと法律で決まっていますが、身体の自由がきいて知的障害のない発達障害者は歓迎されるとのことでした。

 しかし、私はストレスに対してとても弱い性質を持っているので、障害者枠での再就職をしたとしても、対人関係で大きなストレスを抱えて継続は不可能だと感じたので、そのお話は丁寧に断らせて頂きました。

 なるべく人と話さず、関わらず、国のお世話にならずに生きていきたい。そう思った私は、クラウドワークスでのライター業を生業にすることにしました。

今は在宅で様々な仕事ができる時代

 発達障害者(特に自閉症スペクトラム障害)の特徴として、好きな物に「こだわり」が強く、いつまでもそれを続けてしまう傾向が見られます。私にもその傾向があり、一日中、文章を書くことができます。人によっては、こだわりが絵を描くことであったり、何かを組み立てることであったり、音楽や彫刻の才能だったりします。

 才能というと、立派に聞こえますが、多くの才能は「人並程度」にあれば仕事になります。そして、人並程度の才能を、延々続けることができれば、優秀な人材として通用します。

 クラウドワークスなどの業務委託スタイルのお仕事は、仕事量を自分で調節しやすく、季節や体調によって気分障害なども出やすい発達障害の人でも、無理なく働くことができます。ライター以外にも、WEBサイト構築やWEBデザイン、ハンドメイド販売や占いなど、自分の「こだわり」を活かせる在宅のお仕事が、クラウドワークスにはたくさんあります。

 時給に換算すると、ほかの仕事の方がお給料がいいかもしれませんが、強いストレスの中で働く時給が数百円高いお仕事よりも、継続的にでき、時給の低さは「こだわり」の強さでカバーできる在宅・フリーランスのお仕事は、とても魅力的です。アスペルガー症候群の女性は、睡眠のリズムが狂いやすい、昼夜逆転生活に陥りやすい特徴を持っているため、夜間にお仕事をして日中に寝ていても、問題なくお仕事が成立するSOHOに、とても助けられています(アスペルガーに限らず発達障害と睡眠障害の関連は強いと言われています)。

 発達障害で多動が目立っても、人間関係がうまく作れなくても、睡眠障害や言語障害があっても、ひきこもりで外に出られないことが多くても、今は在宅・フリーランスで働き、稼ぐことができる時代です。

 発達障害だと診断されると、自分に自信がなくなり、なにもできないような気持ちになります。けれど、「自分にできること」にしっかりと目を向ければ、働けます、希望はあります。

 発達障害のお子さんをお持ちのお母さんは、子供が将来仕事に就けるのか不安だと思います。就職した後も、お子さんが長く仕事を続けられるか、心配でしょう。

 しかし、もしお子さんが就職したにも関わらず、対人関係がうまくいかず、会社を退職すると決めたとしたら、辞めないでがんばれと説得するよりも、お子さんの「こだわり」に合ったストレスの少ない働き方を提案してあげて欲しいのです。お子さんがまだ小さいのであれば興味のある対象にどっぷりと集中させる環境を作ってあげることで、将来、それが将来の仕事に繋がるかもしれません。

 ですので、発達障害だからといって将来を悲観する必要はありません。将来はAIの登場により会社に勤めることが「古い働き方」になると言われているので、その時にはこだわりを持った発達障害者にしかできない仕事もきっとあるはずです。

[参考記事]
「精神障害者保健福祉手帳を取得したことでの差別と返納の経緯」

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