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息子が重度の自閉症と診断されるまでの経緯。療育手帳は最重度A1

この記事は40代の女性に書いていただきました。
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 息子が重度の自閉症と気づくまでの経緯についてお話しさせていただきます。

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■乳幼児期

 私には24歳の自閉症の息子がいます。生まれたばかりの頃からなかなか眠らず、泣くことが多かった息子は、3か月ころからだんだんと笑うようになり、首すわり、ハイハイなどの体の発育面ではほぼ問題なく成長していきました。

 ただ泣き出すととても激しかったので「癇癪持ちなのかな」と思っていました。

■幼児期

 息子が1歳になって歩き始めたころに、自閉症の特徴的な行動が目立ち始めました。

 手をつないで歩くことをものすごく嫌がりどんどん好きな方向へ歩いていくので、目が離せなくなりました。私自身初めての子育てで「子どもとはこういうものなのかな」と思っていたのですが、公園に遊びに行って同世代の子どもと遊ばせたときに明らかに違いが分かり驚きました。息子は遊具では一切遊ばず延々と止まっている自転車の車輪を回し続ける、急に走り出して行方がわからなくなる、自転車の車輪回し以外はひと所にじっとしていられない等すごい多動さがあり、ほかの同年代の子たちとは明らかに違う行動をしていました。

 また、発語がなかなかなく「アー」「ウー」と指さしですべての意思を伝えていました。機嫌が悪くなると奇声を発することも多くありました。何かと取ってほしいものがある時は、息子が私の腕を持ってその対象物を取らせる、いわゆる「クレーン現象」の様子が見られました。

■1歳半検診で

 「息子にもしかして障害があるのではないだろうか」と夫婦で不安に思っていた中、受診した市の1歳半検診で「発達障害(自閉症)の疑いあり」ということを伝えられて大変ショックでしたが、私自身は「やっぱりな」と思うところもありました。

 その際、地域の発達障害センターの受診を進められて「広汎性発達障害」(自閉的傾向)と診断されました。それから自閉症を専門とされている病院を探して、そのクリニックに診断をしてもらったところ「自閉症」と診断されました。

 その後は母親と1対1で過ごすよりも保育園での集団行動を勧められて、障害児保育の枠で保育園に入所しました。ですが、ほかの障害児枠で入っているお子さんよりもかなり多動で「この子は障害児の中でも大変かも・・」と保育園の関係者から言われていました。

 その中でも皆さんの大きな愛に守られて、年長さんまで通うことが出来ました。診断から小学校入学までの間は、保育園に通いながらも発達障害センターのST(言語訓練)やOT(行動療法)に週1回ずつ通いました。いろいろな制限をされることが嫌な息子は訓練中も泣きわめくことが多く、私も悲しくなり親子で涙の日々でした。

■療育手帳の判定は最重度の「A1」

 療育手帳は1歳半検診の時にすぐに取得しました。当時はまだ成長過程ではっきりしないことも多く「B1」の判定からのスタートでした。本人が中年生の時の療育手帳の三度目の判定でようやく最重度の「A1」になりましたが、それまでも最重度では?と思うことが多かったです。

 障害の判定はまず医師が診断名をつけること、そしていろいろな行政サービスを受けるには療育手帳の判定が重要になることから、早くから医師と療育と教育の場面での連携が必須だと感じます。

 また発達障害があるなしにかかわらず、子育てとは「出来ないことを出来るように教えていく」ということでもあると思いますので、親はそのサポートをすることには変わりないと思います。いかに本人が過ごしやすい状況を作ってあげられるかが大切なので、最初の診断を受けるまでの時間は早いほうが良いかなと思います。

 自閉症はまだ現代の医学では未知な部分も多い障害ですが、早めに療育に取り掛かることで、本人が過ごしやすい環境になったり、言いたいことを伝えやすくなるスキルを身に着けることができるようになります。「発達障害があるのではないか」と不安に思うよりも、信頼できる相談機関や医師に気づいた時点で一度診ていただくことをおすすめします。

[参考記事]
「ADHDと自閉症スペクトラム障害の合併と診断された息子の特徴」

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