この記事は30代の女性に書いていただきました。
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私には姪が2人います。
姉のAと2歳年下の妹。どこにでもいる普通の姉妹ですが、Aが3歳になった頃、彼女が発達障害であることがわかりました。
私たちが気になったこと
Aが発達障害だとわかった理由は後述しますが、それ以前から私たちはAが普通の子とは異なると感じていました。
それは以下の3点の特徴からです。
特徴1.言葉を話すのが遅い(言葉の遅れ)
Aが1歳を過ぎた頃、母はポツリと言いました。
「Aって、まだ喋らないの?」
母によると、私や兄弟たちが初めて言葉を話したのは1歳になる前だったそうです。私が一番早く生後8か月頃に話し始め、兄弟たちは生後9~10か月頃に話し始めたとのこと。私が兄弟の中で唯一の女の子だから早いのだと思っていたらしく、同じ女の子であるAが1歳を過ぎても言葉を話さないことに疑問を持ったそうです。
するとAの母方の祖母は「Aの母親も話すのが遅かったから、お母さんに似たのよ」と言いました。確かにAは顔も性格も体質も母親似です。父に似たのは髪質くらいだと家族でよく笑ったものでした。
それに話さないとはいえ、笑ったり「あー!」と声を出したりはしましたので、では2歳までは様子を見ようと、その時は何もしませんでした。
1年後、Aは大きな怪我や病気をすることなく、元気に2歳になりました。その頃には単語で意思を伝えるようになっていましたが、それでもまだ文章で話すことはできていませんでした。
特徴2.食べることに関して
A一家は月に1,2度私の家で晩御飯を食べますが、私たちはAの食事量に毎回驚かされました。A一家はお昼過ぎにやってくるのですが、なぜかAはいつもお腹を空かせていました。
「ごはん」という単語を覚えたAは毎回家に着くなり「ごはん!」と言うので、ある時心配した母が本当に昼食を食べたのかと聞いたところ、「家で菓子パン1個と来る途中の車の中でおにぎりを2個食べた」とAの父が答えました。
それは私の平日の朝食と昼食を合わせた量と同じです。
「それ、1歳児が食べる量じゃなくない?」
流石に心配になりそう言いました。
母も「この子(私)が1歳の時って、バナナ1本を1日がかりで食べてたわよ?」と言いました。
やはりAの食事量は多すぎると思いました。『これだけ食べてもまだ足りないなどということがあるのだろうか』と。
それでもAが「ごはん!ごはん!」と言いながら泣き始めるのが可哀想だったので、私や母はAが好きなそうめんを1人前茹で、Aに少しずつ食べさせました。Aは何度もおかわりし、最終的には1人前を全て食べました。
そして3時過ぎにはおやつを食べ、夕方になるとまた「ごはん!」と言い、夕食を成人男性と同量食べるのです。
特徴3.体の大きさ
それだけよく食べるせいか、Aの体はとても大きく育っていました。1歳時点で3歳児と間違えられ、2歳を過ぎるころには保育園の先生に4~5歳と勘違いされるほど大きくなっていました。
しかし自分で体型を扱いかねているかのように、Aは鈍臭く、体を動かすことが、とても苦手でした。
Aが病院を受診したきっかけ
きっかけはAの母親が発達障害と診断されたことでした。本人は知りませんでしたが、Aの母親には『2つのことが同時にできない』という性質があり、Aの妹が生まれた後、子供2人の面倒を同時に見ることができず、育児ノイローゼとなり心療内科を受診しました。そこで医師から告げられて、初めて自身が発達障害であることがわかったのです。
そして医師から「発達障害が子供に遺伝している可能性がある」と言われたため急いでAも受診させると、Aも発達障害だと診断されました。
私たちが気になっていた言葉の発達の遅さや、食事の量が多いことは発達障害によるものだったのです。また、体が早く大きく育ってしまうこともあるとのことで、これもまた発達障害の影響と思われました。
食事量の調査項目全 6 項目のうち、発達障害本人のチェック率が最も高かった項目は「一日に何回、一回にどれくらいの量を食べなければならないかわからない。」14.6%、
次いで「210. ストレスで過食が多くなってしまう。」13.9%であった。
発達障害とわかってから
それからAは定期的に病院に通っています。投薬や特別な治療は行っておりませんが、医師と相談しながらどのように生活をしていくかを模索しています。
彼女は現在7歳になり、元気に小学校へ通っていますが、入学するまでに特別支援学校と普通の小学校どちらがいいのか、普通の小学校に通う場合は特別支援学級と健常者の子と一緒に普通のクラスに通わせるのと、どちらがAや周りの生徒のためになるのかと、私たち家族はとても悩みました。
結果として医師から「幼稚園でも普通に過ごしているし、特別支援学校や支援学級に入れるほどではない。けれど入学予定の小学校には発達障害のことを伝え、どちらがいいのか確認した方がいいでしょう」と言われたのでその通りにしました。
小学校から「他にも発達障害と言われている子が普通学級で学んでいるので、まずは普通学級で様子を見てもいいと思います」と返事をもらったことを受け、Aを普通学級に入学させました。
初めは心配していましたが、本人が楽しそうであることと、担任の先生から「Aは理解は遅いものの、授業中に席を立ったり、突然暴れだしたりというようなことはせずちゃんと授業を受けているし、仲のいい友達もできて楽しく過ごしている」と報告をもらったことで、Aを普通学級に入れてよかったと思えるようになりました。
担任の先生の話にあった通り、Aは授業内容の理解が遅いし、今も体が大きく鈍臭いのは変わりません。
それでもプリキュアを見て友達とその話で盛り上がったり、ごっこ遊びをして元気に遊ぶ姿を私たちに見せてくれます。
いつまでも話さないと心配した日が懐かしいくらい「おねーちゃん、あのね、わたしね」と話しかけてきます。話す度に日々どんどん成長していることを明確に示してくれます。
私たちがそれをどんなに喜んでいるか、Aは知らないでしょう。発達障害とわかってからも、Aは私たちにとって可愛い孫であり、娘であり、姪です。
だからAが大きくなり、自分の発達障害を理解してうまく生きていけるようになるまで、もう少しの間は余計かもしれない世話を焼いていかせてほしいと思います。
[参考記事]
「発達障害は遺伝の病気なの?」
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