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特別支援学級に通う自閉症スペクトラムの娘の特徴

この記事は30代の女性に書いていただきました。

………..

 今回は、特別支援学級に通う、小学校一年生の自閉症スペクトラム(知的障害を伴わない)の娘の、学校生活についてお話ししたいとおもいます。

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そもそも、自閉症スペクトラムとは?

 自閉症スペクトラムは主に以下の2つの症状が伴って現れます。
・対人関係、コミュニケーションの質が普通とは異なる
・興味、関心が著しく限定され、行動がパターン化されている

 どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。

 社会性や人とのコミュニケーションに困難を抱え、「自分はこうしたい」という主張や関心、こだわりが強いため、柔軟な対応・行動が取りづらいという特徴があります。また、人と自分の境界が曖昧なため、自分が好きだと感じた相手に対してベタベタとくっつきすぎてしまう一面もあり、対人面での不安もあります。

 自閉症スペクトラムといっても、いろいろな症状があるため、一概に当てはまるものではありません。

 人により、様々な症状が現れます。

・人との付き合いを拒み、一人でいようとする

・自分から人に関わらず、受け身な対人関係

・積極的に関わろうとし、一方的すぎる対人関係

・相手の表情を読み解くことができない

・協調性が持ちづらい

・冗談が通じづらく、空気が読めない

・会話が噛み合わない

・言語での指示を理解する力が弱い

・特定のものに対し、強い関心を示す

・同じ行動を取りたがる(同じ道、同じ場所、同じ物に安心感を覚え、こだわりをもつ)

・危険なことに対する認知度が低い

・こうしたらどうなる、など、先のことを考えられない

などなど、ひとえに自閉症スペクトラムといっても、その症状は人それぞれです。

支援学級に通う娘の特徴

 私の娘の場合、初めて自閉症スペクトラムと診断されたのは4歳頃でした。
・汚いこと、危ない事が分からない。
・話していても目線が合いづらい。
・言葉での指示が理解できない。
・いつもと違う道や場所に行くとそわそわする。
・ひらがなやカタカナを覚えるのに時間がかかる。
・なんとなく落ち着きがない。
・自分の気持ちをうまく言葉にできない。

 生活していて一番困ることは、横断歩道の赤信号=「待たないといけない」、青信号=「渡っていい」と認識しているため、たとえまだ車が来ていたとしても青信号になった途端に道路に飛び出し、大変危険なことです。

 言葉での指示が伝わりにくいため、何度言って聞かせたとしても同じことを繰り返してしまいます。

学校での様子、勉強面では

 娘は国語と算数の時間だけ支援学級で個別に指導してもらい、他の教科は普通学級の生徒たちと過ごしています。

 筆箱や教科書・ノートなど、机の上で物の配置に困らないよう、定位置が分かるように見本の写真が机に貼ってあります。

 ひらがなや数字はなかなか覚えられなかったので、形と読み方が一致するように家庭でも何度も言葉に出しながらノートに書かせました。学校から宿題として出される音読では文章を暗記してしまい、自分が今どこを読んでいるのか分かっていないことが多かったため、一文字一文字指差しをさせながら音読させるようにしていました。

自閉症スペクトラム、こんなことも

 自閉症スペクトラムの人たちは、自分の体を上手に動かすことが苦手な場合が多いです。何もない平坦な道路でつまづき転んでしまったり、転ぶ際に受け身がうまく取れず、顔面からぶつかってしまうこともあります。

 自転車に乗ることはできますが、安定感を持って走行することが苦手でふらついてしまったり、縄跳びが苦手な人もいます。

 娘の場合も同様で、体育の授業やお遊戯の振り付けなど、教えられたことが理解できず、なかなか覚えられなかったり、体の使い方が不器用なため時間がかかることもあります。

学校生活でのお友達関係は

 娘は、自分が好きだと思ったお友達に対し、相手の体や髪の毛をベタベタと触ってしまい、一方的で過剰なスキンシップを取ってしまうことがあります。

 その場で相手に「やめて」ときつく言われても、相手の表情や感情を読み解く力が弱いため、いつまでもヘラヘラと笑っていたりします。

 また、お友達の持っているものが欲しいと、相手が折れてくれるまで何度でもしつこく「ちょうだい」や「交換こをしよう」などと持ちかけたりします。

 先生が必ず側にいて注意をしてくれるわけではないので、放課後家に帰ってきたあとは、私がランドセルの中身をチェックします。見覚えのないものが入っていた場合は、本人に聞いてもあやふやなことが多いので、学校に連絡するようにしています。

自分がされたことには敏感

 お友達にはしつこくするのに、自分が何かされたときには過剰に反応してしまいます。少しぶつかっただけでも、その場所をずっと痛がっていたり(感覚異常の症状です)、いいよという前に自分の物を勝手に使われたときは騒いでしまうこともあります。

 自閉症スペクトラムでは、人の痛みは理解するのが難しいけれど、自分の痛みにはとても敏感だったり、逆に鈍感だったりする感覚異常の特徴もあります。

周りの保護者には、それとなく伝えて

 そんな、少し対応が難しい部分もある自閉症スペクトラムの娘ですが、お友達とのトラブルが起きる前に、周りの保護者の方々にはそれとなく伝えておきます。

「発達障がいがあって支援学級に通っているけれど、何か迷惑かけちゃったらごめんね」

「嫌な気持ちにさせちゃうことがあるかもしれないから、その時は遠慮なく教えてね」

など、あらかじめ周囲の人たちに伝えておくことで、学校でなにかトラブルがあった際に、話がスムーズにいくこともあります。

 発達障害があるけど、うちの子は学校でうまくやれるかな‥そんな心配もあるかもしれません。学校の先生には子どもの様子を細かく伝えておくと、何かあった時の対処法や、問題行動があった時に一緒に協力して援助してくれます。

 学校側も、学校での様子だけではなく、家庭での様子も把握することによって、その子どもに対してどういった対応をすれば良いのか分かりやすくなります。

 周囲の人たちと緊密にコミュニケーションを取って、子どもたちが安心して学校生活を送れるように見守ってあげましょう。

[参考記事]
「自閉症スペクトラム障害の娘の問題行動とそれについての対応」

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