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私が働く放課後等デイサービスでは集団で過ごすことを重視

この記事は放課後等デイサービスで働いている職員に書いていただきました。

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 私は、放課後等デイサービスで働いています。ここは障がいのある子供が放課後にくる場所です。働いているお母さんに代わり学校までお迎えに行き、事業所で過ごします。

 私が働いているところは運動や製作をしながら子供同士の人間関係を築くこと、先生の話をしっかりと聞くこと、集団で過ごすことを大切にしています。保護者の多くは学校が終わった後の2時間程度(5時ごろ)までの預かりを希望されています。

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利用前の相談の内容

 サービスを利用する前の相談の内容は例えば以下の内容です。一人っ子の家庭が多いため、子どもの障害に気づくのが遅れがちです。

〇病名まではつかないが、学校の授業が理解できていない

〇視覚で示せば理解できるが、言葉で言っても理解できない

〇自分の気持ちを相手に伝えることが出来ず、手が出てしまう

〇語彙力が同じぐらいの年齢の子に比べて少ない

私の働く事業所で行っていること

 放課後等デイサービスといっても、習い事を重視している所、療育を重視している所、集団で過ごすことを重視している所があります。

 私の働く事業所は、「集団で過ごすことを重視している放課後等デイサービス」です。学校のようなスタイルで1時間ごとにやることが分けられています。何をするかは子供同士で話し合います。自分の気持ちを他人に伝えたり、人には人の考え方があるんだと学んだり、譲り合いをする力を身に着けることを目的としています。

 放課後等デイサービスでは職員との距離が近いため、1時間の間は嫌なことでもがんばれる子が多いです。小集団で出来るようになれば学校でも少しずつ輪に入れるようになります。

私の働く放課後等デイサービスのお子さんの話

 私の放課後等デイサービス事業所では自閉症のお子さんが多いです。

 Tくんという男の子がいます。自閉症の性質による「こだわり」があります。例えば、私の事業所にはトイレの方向に「トイレへ行く」という紙が貼ってあります。Tくんは「トイレへ行く」の文字をなぞってからトイレへ行きます。

 Tくんは自閉症の程度が軽度なので集団での活動を乱さない程度に遊んでいますが、活動を乱すようであれば、なぜいけないのか具体的に話し、Tくんとどう解決したら良いか考えることでTくんも納得してくれます。

 別の子の事例では「1番」にこだわる男の子Nくんがいます。Nくんの場合は何をするのも1番。小学2年生ですが、学校の登園も1番。朝、パジャマから着替えるのもお父さん、お母さんよりも早く1番。走る順位やトイレへ行く順番(お友達が並んでいてもお構いなしに横入りします)も1番でなければいけません。

 家庭内だけの話であれば「1番」を叶えてあげられていましたが、学校で集団生活をし始めるとなかなか思うようにはいかなくなるのが現実です。放課後等デイサービスでは1番にならなかったときは、Nくんが理解して納得のいくように時間をかけて話をしたり、次回がんばれば1番になれることを前向きに話しをすることで、気持ちを切り替えることができています

 泣いてパニックになることもありますが、根気よく付き合ってあげることで次第に納得していきます。Nくんは、うちの事業所に通いだし1年半ほど経ちました。最近では、わなげの輪を投げる順番をゆずってくれたり、友達と一緒にブロックを協力して造りあげたりと友達とも自分から関わって行く姿が見られます。

 まだまだ仲介に入ったり、友達の気持ちを代弁して分かりやすく伝えてあげることは必要ですが、Nくんなりに成長しています。

[参考記事]
「放課後等デイサービスってどんな所?どうやって選ぶの?費用は? 」

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