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私の夫はアスペルガー症候群。うつ病の発症で気づきました

この記事は30代の女性に書いていただきました。

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 私の夫はアスペルガー症候群です。結婚してから診断されました。付き合っていた頃は病気だとか障害があるだとか考えたこともなかったのですが、診断を受けるとき主人はすでに二次障害のうつ病で苦しんでいました。
※二次障害とは発達障害が原因で起こる二次的な症状(うつ、不安障害など)

 ですので、夫から「診断を受けようと思う」と告げられたとき私は大賛成でした。うつ病を発症するほど苦しんでいたのになぜ私がもっと早く気付いてあげられなかったのかと、今でも自分のことを不甲斐なく思います。最初のきっかけはうつ病の発症で、その後にアスペルガー症候群が判明した形になります。

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1.ちょっと変わっていて面白い人

 夫と私は共通の趣味のオフ会で知り合いすぐ付き合い始めたのですが、ちょっと「この人変わっているな」と思うことがありました。好きなことについて話し始めると止まらなくなったり、夫の部屋に遊びに行ったとき掃除をしようと物を少し動かしたら怒られたり、今までの彼氏とは違うところがあったのです。

 でも、話が止まらないのは頭がいいからだと思っていましたし、部屋の物を動かして怒られたときも「自分の中で配置が決まっているから」と受け止めただけで流してしまいました。何より、私は変わった人と付き合ってみたいという気持ちがあったので、夫のそういう普通の人と違うところが私にとっては長所になってしまい、特に不快に思うことはありませんでした。

2.自営業から営業に転職しうつ病に

 その後私たちは結婚しました。夫は実家の自営業を継いだので私も彼の手伝いをしていました。しかし結婚してから数年経ったとき不景気のあおりを受けて店を閉めることになってしまいました。夫は今まで会社勤めの経験がなかったのと30代だったこともあり、なかなか新しい仕事が決まりませんでしたが、何とか営業の仕事に就きました。

 しかし入社してすぐに夫は家に帰ってきても表情が暗かったり、ほとんど話をしなくなり、明らかにおかしくなってきました。そしてある日「上司の指示が何を言っているのかわからない」「取引先がいきなり怒り出して社長と謝りに行った」など、今まで遭遇したこともないトラブルをたくさん抱えていて死にたくなることがある、と泣きながら告白してきました。

 次の日精神科に連れて行きました。すぐには診断がつけられないということで何回か通院した後、夫はうつ病と診断されました。診断されたとき私も付き添ったのですが、主治医から「発達障害の可能性がある」とも告げられました。病院から帰ってすぐ発達障害を検索すると当てはまることが何個かあり、夫と話し合って発達障害の診断を受けることにしました。

3.アスペルガー症候群と診断されてから

 その精神科では詳しい検査は出来ないということだったので、大学病院を紹介されそこでいろいろな検査をし最終的には発達障害の中の「アスペルガー症候群」と診断されました。

 診断時主治医からは、まずなぜ今まで夫も家族も障害に気付かなかったのかについて説明を受けました。それは、夫は今まで自営業だったので自然と自分の特性に合わせたやり方でやれていたことと、夫の親も私も性格がのんきなので、夫が何か変な行動をしてもそれを責めたりしなかったのでストレスなく生きることができたのではないかとのことでした。

 また、ただでさえコミュニケーションが苦手なので営業は向いておらず、出来れば仕事は変えた方がいいと言われたので、家族で相談して次の仕事はまだ見つからないままでしたが営業の仕事は辞めました。

 その後、夫は障害者手帳を取り、障害者枠で契約社員になりました。障害者枠ということで職場の理解はある程度ありますが、それでもやはりストレスは溜まるようで通院も続けており服薬もしています。会社で働くのは難しいのかなと思いますし、もう少し人と関わらないでよい仕事か、私の収入がもう少し増えたら主夫でもよいかもしれないと私は考えています。

[参考記事]
「発達障害の子どもを育てる上での夫婦間の衝突で離婚」

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