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仕事で経験した発達障害の壁。「普通のことが出来ない…」

この記事は20代後半の男性に書いていただきました。

……..

 私は社会に出て非常に多くの職種を経験しました。どの職種に就いても初歩的なミスや職場の人間関係に躓き、仕事に適応できず転職を繰り返していました。

 後にそれが発達障害よるものだと気付き診断を受けました。当時は「人より少し不器用なだけ」と思っていました。今思えば普通の人より膨大な労力や神経を使っていました。もっと早く認知して対策し、適切な環境に身を置けていれば…と、今となっては感じております。

 ですがその経験から多くの事を学べ、それを糧に現在では「ストレスが少なく私の強みが活かせる仕事」で生計を立てるところまで至りました。今回は私が仕事をする上で「普通の人が出来ることができない」をテーマに、発達障害によってぶつかった壁を体験談として紹介します。

 この体験談を通して同じ境遇の方がおられたら障害に早く気づき、人生をより良くできる参考になれば嬉しいです。また普通の人からは中々理解し難い障害だからこそ、少しでも知ってもらえるきっかけになればと願っております。

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様々な業務中の壁

■コミュニケーションの壁

 発達障害の方なら必ず避けては通れない大きな壁ではないでしょうか。私の独特なコミュニケーションから、学生時代は「大人しい子」「少し変わっている人」で済みましたが、社会に出てからはそうはいきませんでした。

 実際に私が調理の仕事をしていた時のことです。洗い場で先輩に「皿洗っておいて!」という指示に対して私は皿だけしか洗わなかったことがありました。洗い場にはお皿だけでなく鍋やグラス、スプーンやレードルなどの様々な洗い物があったのですが抽象的な指示の裏側が理解できなかったのです。

 私は「皿洗ってと言われたので皿しか洗ってません」と返しました。先輩からは「普通、皿だけじゃなくて他の洗い物も一緒にするだろ!」と呆れた表情で言われてしまいました。

 他にも先輩が私に対して冗談で「お前、本当はお笑い芸人なんやろ??」と、とっさのツッコミに私は「いえ、僕は調理師ですよ。お笑い芸人はやっていません。」と真面目に答えてしまいました。

 今となっては相当なコミュニケーションの場数を踏んで矯正・改善まで至りましたが、以前はいわゆる本物の「コミュ障」「天然」でした。これらは発達障害の典型的な特徴です。会話に慣れてない頃は曖昧な表現や冗談、言葉のニュアンスを理解できなかったのです。

■不注意や初歩的なミス

 レストランの配膳の仕事にて先輩から「Aの席を先にオーダー取って、その後Bの席にランチ配膳したらCの席を片づけて!」という簡単な指示を受けるものの私は真っ先にBの席のランチを配膳しようとしたのです。

 Aの席のオーダー取りの指示ははもう忘れているのです。すぐに先輩から注意を受けました。そしてAの席にオーダーを取ったはいいが、それ以降の指示は全く覚えていませんでした。指示されたばかりのことを覚えていない事は日常茶飯事でした。発達障害の特徴として短期的な記憶が著しく低い傾向があります。それによって不注意を起こし、優先順位を立てることができずミスをしてしまうのです。

■不器用すぎる

 調理の仕事をしていた私ですが「皮をむく」「缶きりで缶を開ける」「均等にスープを注ぐ」といった誰でもできる簡単な作業に凄く時間がかかる上、仕上げても雑になってしまいます。

 経験とともに少しは改善されましたが決して綺麗に仕上げることはできません。他にも「包丁を使う」「卵を割る」「フライパンで具材を煽る」といったちょっと高度な作業になると全然こなせません。

 それでも膨大な練習で努力はしましたが最低限のレベルにしか達することができませんでした。周りからも「なんか変」「上手ではないね」と言われました。果たして私より不器用な人はいるのかな…と感じてしまう程です(笑)

■不安定なメンタル

 良くも悪くも気分に凄くムラがあります。少し怒られただけでその日の仕事のモチベーションがガクンと下がり、業務に支障が出る程です。いつも難なくできる業務で初歩的なミスをしてしまうのです。実際に怒られた日にはオーダーミスやレジ操作を間違えお金が合わないなんてことがよくありました。

 逆もまた然りで褒められると仕事のスピードが上がり要領も良くなります。その1日はとても幸せな気分になるほどです。普通の人だとここまで気分にムラが出ることはほぼ無いのではないでしょうか…(笑)

まとめ

 上記のような症状から社会に適応するのにとても苦労します。一見誰にでもあるような事ですが発達障害の症状から「誰でもできる簡単なこと」でも極端に適応力が低く改善が容易ではありません。少しずつ社会で、発達障害が認知され始めたとはいえまだまだ職場で理解してもらえるのは現状時間がかかるかもしれません。

 まずは自分自身で症状を受け入れ「自分は何ができるのか」「強みは何か」を知り、最大限に能力を発揮できる仕事や環境に身を置くことが大切です。私にとってこれらの膨大な失敗は決して無駄になっていません。

 今となっては「普通の人」と仕事をしても難なく社会で適応が可能になりました。その上で私にしかできない強みを生かして伸び伸びと業務で成果を上げることができています。

[参考記事]
「発達障害により仕事を転々。怒られてばかりで自殺を考える」

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