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自閉症の娘を救った療育。目が合うようになり、人と関わるようになる

この記事は自閉症のお子さんを育てている男性に書いていただきました。

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 何事もなく順調に育っていると思っていた娘が、自閉症だと診断されたのは娘が3歳の頃でした。自分の子が発達障害だとは夢にも思っていなかったため、診断されたときは動揺し、ショックで寝込んでしまいました。

 しかし、日々の療育を重ねて、娘は確実に変わっています。それだけでも救われた気持ちで一杯になりました。同じく自閉症の子供のことで悩んでいる親はたくさんいます。娘の療育の様子が、少しでも希望になればと思っています。

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3歳児検診で指摘された言葉の遅れ

 発達障害だと全く想像もしていなかった娘が、3歳児検診で言葉の遅れを指摘されました。私も妻も初めての子供だったため、普通の成長速度を知らず、言葉の遅れに気づいていませんでした。周りと比べて遅いと感じることもありましたが、個人差の範囲内だと思っていました。

 ところが、3歳児検診で言葉の遅れを指摘され、療育センターへ通うこと勧められました。妻も私もこのときはまだ、事態の重さについて深く考えていませんでした。

コミュニケーションがとれない娘

 深く考えずに療育センターへと通っていた妻と娘でしたが、療育センターで娘のコミュニケーションについて問題があることがわかりました。

 子供なんて、コミュニケーションをとれなくて普通なのだと思っていましたが、それは大きな間違いでした。周りの子に比べ、人の目を見ない、声をかけても無視をしてしまうなどのコミュニケーション障害が目立ちました。

 そして、ついに療育センターの方から娘に自閉症の疑いがあることを聞かされました。自閉症という言葉を聞いたことがなかったため、このときはまだピンと来ていませんでした。

自閉症の子の特徴がピッタリ当てはまる

 自閉症についての知識が全く無かったため、インターネットで自閉症について検索して調べました。そして、自閉症について、知れば知るほど怖くなりました。なぜなら、自閉症の子の特徴が娘にピッタリと当てはまったからです。

 人見知りをしない、人の真似ができない、目が合わない、こだわりが強い、指差をしない、タイヤなどの回るものが大好き、など当てはまらない項目を探す方が難しいほどでした。私は、娘の自閉症を確信し、一晩中泣きました。

ついに自閉症の診断をされた娘

 自閉症だと確信した私は、すぐに児童精神科へと娘を連れて行くことにしました。グレーゾーンではなく、ハッキリとさせたかったのが本音でした。

 児童精神科を受診し、先生から言われたのは、娘が「自閉症スペクトラム」であることでした。私は医師の診断に再び涙がこぼれ落ちてしまいました。しかし、妻と娘が一緒なので、グッとこらえ、気になることを質問しました。

 それは、自閉症という障害が治るかどうかということでした。先生は、「治らない」と言いましたが、「改善はできる」と言ってくれました。病気とは違うので、治るものではないようですが、少なからず療育による改善は見られるとのことでした。

療育で娘が大きく変わった

 医師から自閉症スペクトラムの診断を受けた娘は、より本格的な療育に入りました。言葉の理解が遅かった娘には、絵カードを使い、視覚的に学ばせるような手法がとられました。おもちゃを大人の目に近づけ、目を合わせるためのトレーニングも行いました。

 療育を始めて、数か月が経ち娘は明らかに変わっていきました。目を合わせずに、人と関わろうとしなかった娘が、他人と積極的にコミュニケーションを取るようになったのです。これにより、娘は大きく成長しました。他人とコミュニケーションを取るようになると真似が上手くなり、一人で出来ることが増えました。目が合うことも多くなったので、娘が何を考えているかが前より分かるようになりました。

 まだまだ集団生活には不安は残りますが、療育を始めてから娘の将来に希望を持てるようになりました。自閉症と診断されたときは、将来を悲観し絶望しましたが、今では娘の未来に夢を抱いています。自閉症の子供は、こだわりの持てる分野で力を発揮することがあります。娘にもきっと優れた能力を発揮できる分野があると信じ、療育に励んでいます。

[参考記事]
「発達障害の療育ってどんなことをするの?娘の事例と手続き方法」

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