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息子が受けた運動と学習の療育を紹介。大きく成長しました

 30代の主婦に息子さんが受けた運動と学習の療育について書いていただきました。

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 私にはADHDと自閉スペクトラム症の合併と診断されている5歳の息子がいます。2つの発達障害の性質を合わせ持っています。
 
 現在、民間の療育教室に通っています。教室を決める時に5つの教室に見学に行きました。どの教室もそれぞれ特色があり、雰囲気も違っていました。息子は体を動かすことが好きなので、カリキュラムの中に運動が組まれていて、なおかつ日常生活のトレーニングもできる教室を選びました。
 
 息子の通っている教室は主に「日常生活訓練」「集団適応訓練」「機能訓練」を行っていて、運動と学習をバランス良く指導してくれます。「日常生活訓練」は生活習慣や生活リズムを身につける訓練のことで、着替えやトイレなど生活習慣の自立の指導が行われます。挨拶をする、使ったものを片付ける、人の話を聞くなども少しずつ身につけていけるよう訓練します。
 
 「集団適応訓練」はコミュニケーション指導のことです。他の子との遊びの中で順番を待つことを覚えたり、自分の気持ちの表現の仕方などを学べます。悪いことをしたら「ごめんなさい」、何かやってもらったら「ありがとう」が言えるように練習します。

 「機能訓練」は言語聴覚士や理学療法士、作業療法士などの専門性の高い指導員の方が訓練内容を考えてくれます。例えばシール貼りや塗り絵を行うことにより指を動かすことで脳に刺激を与えます。トランポリンも機能訓練のひとつです。体幹を鍛えるだけでなく、脳に刺激を与えることによって言語発達の遅れにも効果が期待できるとされています。このように体と心の両方を大切に考えているプログラムに魅力を感じ、この教室に決めました。
 
 運動することで運動能力が向上するだけでなく、脳の機能も向上し、子供たちは集中力がついてくるそうです。集中力が向上すると学習効率も高まります。息子も毎回楽しく運動に参加しています。運動療育の内容は日によって異なりますが、トランポリンやマット運動などを行っています。指導員の方々はひとりひとりの子供に合わせた運動療育をやってくれるので、安心して任せることができます。やる気や達成感、自信を感じることは子どもの成長につながります。実際に息子も大きく成長をしました。

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学習面の療育

 学習面の療育ではフラッシュカードや個人それぞれの伸ばすべき内容のテキストを用います。今息子がやっている学習療育は、ひらがなの練習を中心とした学習内容です。療育教室に入った時には自分の名前も下の名前しか書けませんでしたが、今は名字も書けるようになりました。まだ苦手なひらがなもありますが、成長を感じています。本人も書ける文字が増えて嬉しそうにしています。

 簡単な1桁の足し算もできるようになりました。それ以上に成長を感じられることは塗り絵です。以前は一色のみでぐちゃぐちゃに塗っていましたが、今は何色も使い分けて線からはみ出さないように気を付けながら塗っています。また、以前は自分の頭や手がどこにあるかの固有感覚が弱かったため、人の絵を描くことが苦手でしたが、今は療育のお陰で人間の全身の絵も描けるようになりました。

療育を受けるためには

 教室での療育は、個別支援計画に基づいて行われます。この個別支援計画は教室に入会する時に指導員の方と相談して決めます。この時、市区町村が発行する「受給者証」が必要となります。受給者証は市区町村の障害福祉課などに連絡し、受給者証が発行できるかどうか相談します。

 障害者手帳や療育手帳を持っていなくても医師の診断書等で療育支援が必要であるという証明書があれば相談できます。そして市区町村が支援が必要と認めた場合のみ受給者証が発行されます。
 
 療育の利用料金は息子の場合は受給者証利用で1割負担です。これとは別に必要に応じておやつ代や送迎費がかかり、これらは実費です。合計で月に4000円~5000円になっています。負担上限金や利用上限数も受給者証によって異なります。
 
 教室には様々な障害の子がいます。年齢も違います。そのような環境で療育を行うことは大きな意味があると感じています。他人にあまり興味を示さなかった息子が少しずつですがコミュニケーションを取ろうとするようになりました。お友達に積極的に話しかけるようになりました。ゆっくり息子のペースで成長できれば良いなというのが私達家族の願いです。まだまだこれからです。日々試行錯誤し、息子と共に歩んでいきます。

[参考記事]
「自閉症の息子は固有感覚が鈍いと発達検査で指摘されました」

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