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私はLD(学習障害)により算数ができません。その対処法をお伝えします

 

この記事は10代の女性に「算数障害とその対処法」について書いていただきました。

……..

 私はADHDとLD(学習障害)の診断を受けている18歳の女子です。私は数学や算数にLD(学習障害)があり、計算問題や図形問題などは全くと言っていいほど出来ません。小学校中学校高校、とLD(学習障害)のせいで悩まされてきました。そんな私の学習面での悩みとその対処法を書きたいと思います。

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どんな場面でLD(学習障害)が出るのか

 計算能力がとにかく低くたくさんのミスをしてしまいます(学習障害の中の算数障害)。そのためずっと数学の授業は嫌でした。なぜそんなミスをするのだ、なぜ理解できないのだと怒られます。ここがこうなるからこうなんだよ、と言われても頭の中で思考がストップしてしまうのです。私の場合責められれば責められるほど焦り、更に理解ができなくなって行きました。

学習障害にどのように対処していたか

 それでも努力をすればどうにかなるのではと思い努力していましたが、ADHD特有の集中力の無さが邪魔をし、うまく行きませんでした。LD(学習障害)はADHDとも合併しやすいためさらに勉強が苦手になっていく要因ともなります。

 私は塾にも通いひたすら数学と向き合ってみたりもしましたが結局のところ理解ができないため、暗記で補うことは多少出来ても、模試などの偏差値は伸びず、現実に直面するばかりでした。つまり、算数自体の対処はできませんでした。

気持ちの切り替え

 私の場合ですが、私は算数障害のLD(学習障害)ですが、反対にそれを補うかのように国語は得意な分野です。そのため、数学ができなくても国語を伸ばせばいいや、と気持ちを切り替え勉強をしました。その結果、数学に気を取られる時間が減り、国語の勉強をする時間が増えたため、偏差値や成績が伸びました。これは嬉しかったです。

 やはり、「何で簡単な計算もできないの?」と言われ続けると自己肯定感が下がって、精神衛生上も良くありません。算数分野を捨てることで「計算できなくて何が悪いの?」と開き直ることが出来ました。一般の人が言う「因数分解、会社で使うの?」という言い訳と一緒ですね(笑)これが私の学習障害に対する対処法の神髄です。

 長所を伸ばして成績を伸ばす手法はコンサルティングの分野でも使われていることを最近知りました。船井総合研究所という店舗のコンサルを行っている上場会社が行っている手法の一つに「長所伸展法」というのがあります。とにかく、「成績が良い分野、運が良い分野、得意な分野」を伸ばす方法です。得意でない分野などに関わっていると会社の業績は伸びないそうです。私の場合には得意な国語の能力を伸ばすように努力をするということですが、これが一番私の性格に合っているし、自分を生かす対処法だと思っています。

・伸びている取引先に対し、営業工数を増やす
・伸びている分野に対し、広告の投入量を増やす
・伸びている社員の取組を、他の社員にも適用する
・売上構成比の高い取引先に、クロスセルの提案をする
・売上構成比の高い分野で、生産性を上げるオペレーション改善を施す
・売上構成比の高い社員に、頑張ってもらえる評価制度を構築する

船井総合研究所のブログより引用

当事者からのお願い

 LD(学習障害)の子は「普通のペース」では間違いなく付いていけません。そのため、焦らせない、怒らない、ゆっくりとその子にあった勉強で補っていくしかないと思います。怒られた、恥をかいた、その時の気持ちは消えません。辛いものです。周りができるという焦りもあります。

 LD(学習障害)の子の知能は凸凹です。私の逆で算数は得意だけど、文章が読めないタイプの学習障害もあります。そのため得意な一部分だけを見て、周囲も、自身も、やればできると押しつけがちになってしまいます。実際私も先生や親などの周囲から、「やれば出来るんじゃないのか」と言われ、苦しめられてきました。自分でも本当にそうなんではないかと思い込み、「できない私は甘えている」と思えてくるのです。LD(学習障害)というのは目に見えないもの。目に見えないからこそ周りも自分も理解しにくい。

 ですので、先ほども書きましたが、苦手なものをし続けるより得意なものを伸ばす、その方がLD(学習障害)の子にとっても周りにとっても負担が少なくなります。得意なものはきっとあります。それを見つけ、伸ばすことそれが、一番のLD(学習障害)への対処法だと私は思います。LD(学習障害)は甘えなどではなく障害です。時には諦めることも大事、出来ることで道を開けばいいと私は思うのです。

社会や親に望むこと

 小学校や中学校の頃からLDなどの発達障害に対する教育をしてほしいと思います。LD(学習障害)にもいろいろな種類があり、一般の人は「耳から聞く言葉は理解できるけど、文章になると何が書いてあるのか分からない」という学習障害は理解不能でしょう。ADHDも何も知らない人から見れば、ただの「落ち着かない、行儀が悪い、忘れ物が多いダメな人」という評価になりがちです。でも、本人はワザとそのように振る舞っているわけではなく、苦しんでいるのです。その辺の理解は学校で教えるしかないのかなと感じています。

 また、発達障害の子供を持つ親御さんは心配は尽きないと思いますが、障害があったとしてもきちんと社会に貢献できます。焦って怒って、可能性の芽を潰すようなことだけはしてはダメです。ダメだと責め続ければ将来、引きこもりの原因になりますし、かえって苦労するのは親の方になります。好きなことができるようにサポートするのが親の役目だと私は思っています。

[参考記事]
「息子の学習障害(ディスレクシア)に気づいたきっかけは授業参観」

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