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発達障害と二次障害を克服するのに役に立ったカウンセリング

この記事は30代の男性に書いていただきました。

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 大学3年生のときに発達障害(ADHD)とそれに伴う二次障害でうつ病と診断。3年間の通院。医師からの投薬と臨床心理士のカウンセリングで回復へ。今回はこの辺りのお話をします。

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ADHDと二次障害のうつ病

 発達障害(ADHD)と二次障害であるうつ病と診察されたのは、大学3年生のときです。そのとき私は実家を離れて東京で一人暮らしをしていました。大学3年生というと就職活動を迎える時期でしたが、将来何をしたいのか進路がみえず、不安と焦りから眠れない日が続きました。

 以前であれば、意欲的にアルバイトや、サークル活動に取り組んでいたのですが、倦怠感と無気力で外出する気力もおきず、学校の授業に出席するのも苦痛になりました。母親に相談したところ、うつ病の疑いがあるということで実家に近い総合病院の精神科を受診しました。

投薬と臨床心理士とのカウンセリング

 2週間に1度の通院が始まりました。医師の診察を受け、抗うつ剤と睡眠薬が処方されました。通院を始めた当初は不眠、不安、倦怠感、就職活動のプレッシャーで頭の中が混乱していました。

 医師の診察とは別に臨床心理士のカウンセリングを毎回1時間受けることになりました。というのも医師が私の母親にヒアリングを行ったところ、私の状態は単なるうつ病というよりもこれまでの生育歴も関係しているのではないかというアドバイスがあったからです。

 カウンセリングを通して、臨床心理士とこれまでの小さいころからの出来事を振り返る作業をしました。発達障害(ADHD)の症状を持つ人はよく片付けが苦手であり、自身の考えを整理して相手に伝えることが苦手と言われますが、小さいころから大人になるまでの出来事をカウンセリングで振り返ることができたことは非常に有意義でした。

 カウンセラーと一緒に自分の行動や考え方の傾向と特徴をまとめる作業ができたので、過去起こった出来事を客観的にとらえ認知するのに効果がありました。

カウンセリングを通して対策を立てる

 私のADHDの症状は、以下のものがありました。

【具体的に見られたADHDの症状】
① 学校の集団行動になじめない。一人だけ異なる行動をする。これはどちらかといえば自閉症スペクトラム障害の症状ですが、私も少しはその気があるのかもしれません。

② 突発的な行動が多い(兄弟やクラスメートへ暴力的な行動をとる)。

③ 本人は頑張っているつもりでも、家族、友人から評価されることが少なく自己評価が低い。

④ 片付けが苦手。物の配置がわからない。

 これまで理解できていなかった行動の一つ一つを分析し、カウンセラーと一緒に対策を立てることになりました。例えば私は片付けが苦手だったのですが、カウアンセラーの指摘を受けて、自分の部屋でよく使用するものは決まった位置に物を配置しました。

 また、人と違う自分を責めるのではなく、自分には苦手分野がある、ということを客観的にみる視点が大事だということも学びました。不得意なことを克服することに時間をかけるのではなく、なるべく自分の得意分野を伸ばすように努力しました。

うつ病と発達障害を克服して

 現在、海外(東南アジア)でコールセンターの営業職として働いています。私は片付けや物の整理が苦手なので、飲食業などの接客業の仕事はなるべくしないようにしています。

 コールセンターは電話でお客様と話すときは「話す」という一つの作業だけを行うので、複数のことをせず一つの作業に集中できます。発達障害とうまくつきあうには、得意分野と苦手分野をよく知り、共存していくことが大事です。

 精神科にはもう10年間通っていません。自分の障害、心の状態とうまく付き合えていると思います。

[参考記事]
「発達障害による二次障害から鬱と胃潰瘍に。原因は人間関係」

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